前門大街
2009.01.04
▲中国

[昼の前門大街/閑散とした感じ]
5年前のあの生気に溢れた、けたたましい町の様相とはうってかわり、
キレイに造りかえられた擬古風の建物が並んでいる。
北京五輪にあわせ、テーマパーク化を図ったものの、
間に合わず、まだ建築中の前門大街は、9割の店がまだ開業していない。
片側3車線の広い自動車道路だったものが、歩行者専用に変わったため、
余計に広々としている。つるんとしたゴーストタウンのようだ。
前門あたりの喧騒が好きだった。
日本で言うと、浅草とかアメ横といった街に当たるのだろう。
都心にある下町の雑然とした商店街だ。
前門大街から一本西へ折れ、大柵欄へと入ると、
清代から続く、老舗の薬屋や茶葉屋、絹屋が並ぶ中、
北京土産の派手な飾り物を置く店、胡散臭い骨董品を売る店、
安いメシ屋などが同居している。
かつての前門で見た光景。今でも強烈に覚えている。
自動車が人で溢れた横丁へ入ってこようとする。
クラクションを鳴らしながら、押し入ろうとする車に対して、
周囲のおばちゃんたちが、ヤジを飛ばす。
入ってくるな!有り得ない、何を考えてるんだ!とばかりに騒ぎ立てていた。
完全におばちゃん優位の世界。
前門の、とあるCD屋の女の子が好きで、
当時10日間の北京滞在のうちに、5回は通った。
とてもかわいかった。
初めて行った時、「何探してるの?」と聞かれ、
とっさに「フェイウォン」と答えてから、会話が始まった。
お互い好きな歌を言い合ったりしながら、何度か通った。
その内に、
こちらが店に入ると、にんまりうつむきながら小躍りしつつ近寄ってくるようになった。
店内でかかっている曲にあわせて踊ったり、
「冬のソナタ」のデモビデオを指さして、
「これ知ってる?私、大好きなの!」と嬉しそうに話した。
21歳だと言っていた。
最後に訪れたとき、バックストリートボーイズのCDを指して、
「私、これ好き」と嬉しそうに言った。
自分は正直あまり興味がない人達だったので、「うちの妹妹が好きだよ」と答えると、
「妹妹がいるの?」と驚かた。
「そう、妹妹だよ」と重ねて言うと、彼女にうつむかれた。
あとで知ったのだけど、「妹妹」には、「妹」の意味のほかに、
「彼女」という意味もあったみたい。
そんなことを思い出しながら、前門辺りを歩き、
CD屋も探してみたが、区画整理され跡形も無くなっていた。

[夜の前門大街/これはこれで良い感じかも]

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