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新疆のまとめ

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[キョク・バイラム。東トルキスタンの旗。]



【人】 
09年7月5日のウルムチ事件後、
新疆の各都市では軍隊や武装警察による「警備」が強化されていた。
また、流言を阻止するという目的で、
インターネットや国際電話の利用が停止していた。
こうした状況に対する評価は、新疆内でも西部と東部で温度差があるようだった。
東の方トルファンでは、
「60年間これほど大きい事件は起きなかった。今回のは稀な事件。
 通信手段が一時的に遮断されるのも仕方が無い面がある。」と、比較的温厚な感じ。
西の方カシュガルまでいくと、もっと激越な政府・漢人批判を聞いた。

漢人が増えている?
統計上、人民共和国になってから漢人が一気に増えたものの
概ねウイグル人の増加率の方が高い。
特に90年代以降は漢人の増加率はさほど伸びていないようだ。
漢人一般は新疆は危ない所だと忌避しているようで、
わざわざ移住する者も減ってきた、というところか。
もちろん絶対数は多いが。新疆人口2000万人中漢族は800万ほど。
また、カシュガルに関しては、
25年前には漢人はほとんどいなかった、という話も聞いた。

そんな中、地元人と漢人が、互いに相交わらないのが目に付いた。
その様子は街の造りや、列車の中などに見て取れる。
街。
チベット・ラサなどもそうだが、
旧住民の住むエリアと漢人主体の新市街は分かれている。
もっとも、そうした街の造りは、「少数民族」の街に限らず
中国全土で言えることかも知れないが。
列車。 
クチャからカシュガルへは硬座に乗ったが、ウイグル人率およそ99%だった。
寝台車両には、漢人ばかりだった、とは寝台に乗車した人の言。
4人乗合いタクシーでの話。
既に僕と漢人2人の計3人が乗っていた。あと1人乗れば満席。
ドライバーが客が1人見つかったと言ってきた。
「ウイグル人だけど良いか?」と先客3人に聞く。
漢人二人は拒否し、空いている1人分の席代を、
先客3人が出し合いことになり、出発した。




【世界観、日本観】
トルファンはそれほどでもなかったが、
カシュガル辺りまで行くと、けげんな目をされる事が多くなった。
漢人と間違われてのことだと思うが。
反漢意識は東低西高ってところか。

抗日戦争ドラマに出て来る日本軍を応援する。
「関東軍、好!」
こちらが当惑する程に、あけすけに言う。
1963年の中印国境紛争で、実際に戦ったのはウイグル人と聞いた。
崑崙の地理を良く知り、馬術に長けていたので強かったのだ、という。
武器はロシアや旧日本軍から流れたものを使用していたという。
そんな話をこちらが日本人と見るや、嬉しそうに話してくれた。
しかし、日本人=漢人を殺す奴ら=良い奴、
という単純な図式で親日を説かれても、こちらとしては微妙な気持ちである。

“ウイグルの古称は「ON」。これは「NIHON」の『ON』と重なる。”
という話は、複数人から聞かされたので結構流布しているのかも知れない。
こうしたネタが真剣に語られているのも、
反漢意識の高さの裏返しなのだろう。

以下、とあるウイグル人のテュルク観。
テュルク諸民族の中で、「ウイグル人は母、トルコ人は父」。
我々には二人のムハンマドがいる。
一人は預言者ムハンマド。
もう一人はトルコ・イスラムの父、マフムッド・カシュガリだ。
テュルク諸民族の間では、基本的な語彙に共通するものが多く、
諸民族間で言語は似通っており、お互い70%は通ずる。




【もの】
料理はうまい。肉(特にヒツジ)が主体なので、好き嫌いはあるかも知れないが、
肉食人間には嬉しい限り。
前にも紹介したラグマン(ぶっかけ麺)カワップ(串焼)ポロ(ピラフ)の他にも
酸肉湯(トマト、野菜、肉などのスープ)、ソーメン(炒麺)、湯餃etc。
中華の波にもまれているだけあって、いずれもウマイ。
串焼をつまみながら酒を飲むことも出来るのも、こちらとしては嬉しい所。
ただし食堂内は禁煙の所がほとんど。

新疆に入ると、他のイスラム諸国からの輸入品が目に付くようになった。
中東製のコーヒー、トルコ製のお菓子など。
 
5年ほど前から日本のドラマが見れなくなった、とウイグル人が嘆いた。
中国製のドラマ・映画は面白くない、日本のものが見たい、と。
とはいえ、とある食堂のTVで中国映画『英雄 / HERO』を放映していた時は、
店内全員が食い入るように、ワイヤーアクションに見入っていた。
巡礼チベタン達が飛行機や鉄道を見て、歓声を挙げていたのを思い出した。
これも、文明の力か・・・

コーランが手に入らない、と聞いた。
全く無い訳ではないが、そもそも書店が限られていたり、数が限られていたり。
昔はもっと容易に買えたのに、と嘆く。
その他にも昔はどんな年齢でも容易にモスクに入れたのに。
学校で漢語教育が主流になりつつある。子供の教育が心配だ。
等々、不満は数え切れない。




【時間】
日常生活では、北京時間より2時間遅い「新疆時間」が使われている。
バス、鉄道、公安など公的な場所では北京時間が使われる。
公安などは、北京時間11時頃から営業開始のようだった。
北京時間11時=新疆時間9時だから、別に怠慢ではないのだろうと思ったが、
閉店は北京時間17時=新疆時間15時のようだった。
ご都合主義の9時5時か??
なんにしても、時間が二つもあると頭がこんがらがる・・・
しかし、ウルムチとラサの経度はさほど変わらないのに、
チベットでも現地時間が使われないのはナゼだろうか?




【金】
「辺境」ゆえ物価は安い。旅行する分には宿、メシ、公共交通費などは安く済む。
ただし、新疆区内には廃墟になった遺跡が沙漠のなかにポツンとあることが多いため、
足が無いと、タクシー代などがかさむ。

カシュガル辺りでは、仕事が無い人の方が多いと聞いた。
30歳・男の話では、35元1kgの肉を、一家7人が1週間かけて食べる、とのこと。
この人はまだ仕事があるから良いのだという。
安い物価も、こうした地元人の生活水準と表裏だと思うと微妙な気持ちになる。



 
【習慣】
ご飯を食べた後、神に感謝の意を捧げる。
両掌を指先が軽く触るように上に開きながら、祝詞をあげたのち、
両掌で顔を洗うような仕草をする。
大勢で、例えば10人位で食卓を囲んでいる時にも、
全員が一斉にその仕草をする。
とても良い習慣だと思った。

ムスリムだから、きれい好き。
というのはステレオタイプかも知れないが、
例えば市場などは、中原に比べれば臭いは少ないかも知れない。
「漢人の家に比べるとウイグル人の家はキレイだ。
 なぜなら、漢人の女性は掃除をしないからだ。」
とは、20年来中国に通っている旅行者談。

新疆では早婚が多いようだ。
域内至る所で、晩婚を勧める標語をよく見かけた。
「少数民族」には出産制限が無いことも相まってか、
実際に新疆内では出生率は16%にも及ぶようだ(03年)。
クルバン祭前のカシュガル行列車内では、やたらと子供連れが多かった。
22歳の時に14歳の相手と結婚した男は、奥さん若かったんだね、と驚くと、
ウイグルは、肉食だし天候等の条件が異なるから、成長の度合いが異なるのだ、と言った。

寝台バス車内には絨毯が敷いてあった。なんだかエキゾチック。
だが、中国内の他地域と比べると、バスのトイレ休憩が少ない。
また、バスがなかなか発車しない。客を集めてる訳でもなく、
なぜか発車するのを躊躇っているのだ。理由は最後まで分からず。
何につけても悠長なリズム。

ビザの延長に行った時もそうだった。
出向いて早々に「ビザはもう出来ているわよ」と女性官は言ったが、
それから、当日の日付をスタンプを押すまで20分掛かった。
日付の部分がくるくる回る式のスタンプの日付の部分が、
なかなか納得行く角度に収まらないようで、
20分に渡って、調整しては試し押し、調整しては試し押し、と
こだわっていたからだ。それも少しも急がずゆっくりと。
ここでは時間はかくもゆったり流れるものか、と感じ入った。



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以上、「まとめ」と言いつつ、ほぼ聞き書きでしたが。
さて、次回はキルギス。
中央アジアへ突入です。



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